Shogakusha’s blog

大学生が勝手気儘に書き散らかす予定のブログですが全然続いていません

ブリューゲル展

昨日は東京都美術館の企画展である「ブリューゲル展」に行ってきた.去年の春ごろにやっていた「バベルの塔展」に行ったことがあったので,この場所でブリューゲルの作品を見るのは2回目だ.趣味で論文とか図録を図書館で漁ったり展覧会に行ったりする程度なのであまりアカデミックなことは言えないが,16世紀フランドルを代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世と彼の息子や孫たちの作品が多く充実感があった.人も想像より少なかったので作品に集中できたのも幸運だった.ものすごい欲を言えば自分以外誰もいないのが理想なんだけれど.

ブリューゲル一族をフィーチャーした展覧会なのだから,当然一族総出である.彼らは得意とした題材によってそれぞれ「農民のブリューゲル」とか「地獄のブリューゲル」とかいろいろ呼ばれているのだけれど,如何せん同じ姓に加え父親と長男のファーストネームが同じなので混乱するというのがブリューゲル一族について書かれた文献を読んだ僕の率直な感想だった.(というか「農民のブリューゲル」と呼ばれたピーテル1世だってヒエロニムス・ボスの作品の特異さにいち早く気づいて彼の模倣もしてたんだから,長男だけが「地獄のブリューゲル」と呼ばれるのは変だ!)そんな人が多かったからなのかもしれないが,作品名の書かれたパネルの下に父・子・孫の誰が製作したのかがわかるようになっていて助かった,無かったら混乱して鑑賞どころでは無かったはずだ.これでブリューゲルを知ってから2年近く僕を悩ませ続けた「こいつブリューゲル一族の誰問題(自分の物覚えの悪さは棚に上げた)」の解決に一歩近づいたと思う.(ちなみにまだ混乱している,「花のブリューゲル」ってヤン1世だっけ?)

個人的にはかなり満足したし,前述の問題もあったので公式図録は購入した.図録の表紙は二種類あって,花の静物画が印刷された方を選んだ買ったつもりになっていたのに今見たら違う方が手元にあった.変なところでうっかりミスをするのは良くないな.

そういえばこの日はお腹の調子が悪かったので,美術館のロッカーに物を入れてから「ちょっとウロウロしてるだけで〜す」という雰囲気を装いながらトイレを探していたら,係員の女性に「お手洗いはあちらですよ」と教えてもらった.思わず「バレましたか」と言ってしまった.